機械設計からコンサルへの転職体験

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転職の動機

新卒入社したメーカーで機械設計者として働いてきた。様々な装置を開発し、機械設計の楽しさも感じられていた。しかし、年月が経つにつれて、将来のキャリアを考えるようになった。この会社で働き続けるのか、設計者として定年まで働くのかといった疑問を常に考えるようになった。

また、家庭環境の変化も大きく影響した。結婚し、子供も産まれ、将来設計をより真剣に考えることになった。独身なら気軽でいれるが、抱えるものが大きくなり、責任も感じることになる。

そして、機械設計者として働く中で、このまま開発に集中しているだけでよいのか疑問に感じた。装置を開発するが、それは上の方針に従って進める。しかし、本当にその方針が正しいのか、十分に練られた戦略に沿った計画なのか分からなかった。そして、戦略が正しくなければ、いくら開発を頑張っても効果は出ない。

また、機械設計は常に設計をしていると思われるかもしれないが、実際のところ設計に費やす時間は本の一部だ。調査・すり合わせ・資料作成・トラブル対応等、設計以外の業務がかなり多い。そして、その影響や1人当たり対応件数が多いといった理由により、機械設計者は残業時間が多い職種として有名だ。また、設計がミスをすると後工程からクレームを受けるといった、ミスに厳しい職種でもある。こういった状況なので、機械設計の人気は低下している。

こういった課題を解決するには、戦略立案や設計改革といった活動を行う必要がある。コンサルとなり、これらの課題解決に取り組みたいと考え転職を決意した。

転職活動

転職活動の詳細はここでは伏せるが、少し紹介しておこう。

まず、機械設計からコンサルへの転職というのはかなり少ないようだ。大学で機械工学を学び、機械設計者として働いてきた積み重ねがあるため、別職種に転職しようと思う人は少ないのだと思う。

また、コンサル転職にアピールできる業務経験が少ないと思う。設計の技術力が高くても、それがコンサルに役立つかというとあまり役立たない。設計業務とは別に業務改革等に携わった経験等が必要となってくる。

ハードスキルではアピールできる点が少なく、ソフトスキルをアピールする必要がある。ここまでだけでも、ハードルが高そうといったイメージができるかと思う。また、未経験転職となるため年齢の影響ももちろんある。行動するなら早めに移す方がいい。

転職後

製造業向けのコンサルファームに転職することができた。実際に働いてみた感想を少し述べたい。

まず、これまでの経験が役立たないかというと、そうではない。クライアントの設計者の業務内容をすぐに理解できるのは強みとなる。どこも困っていることは大体同じなのだ。

次に、機械設計者として働いてきたが、コンサルの立場では、機械設計はあくまで一部門としての扱いだ。関わる部門が多岐にわたり、それらの部門の仕事を知っておく必要がある。また、それらを繋ぐシステムの知識も必要だ。つまり、知っておくべき範囲が格段に広がる。最低限、それらの知識を持って、さらにロジカルシンキングやファシリテーションといった技術が必要となる。

実際に働いてみて、コンサル職というのは向き不向きが非常に大きな職種だと感じた。気軽に転職するのは向いていない。金銭面ではなく、本当にやりたいかをしっかりと考え向き合った上で、コンサル職を選ぶことをおすすめする。

まとめ

機械設計からコンサル職への転職は、ネット上でも記事がほとんど見つからないため紹介させていただいた。どちらの職種もとても魅力的な仕事だと感じるので、何をやりたいのか、将来どうありたいのか考えたうえで決断して欲しい。参考になれば幸いだ。

コンサル転職を考える中で、たくさんの本を読んだ。その中でもオススメの本を紹介する。

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内容:転職関連の本はたくさんあるが、いろんな本に書かれていることが、ほとんどこれ1冊にまとまっている。これ1冊を読めば、基本を押さえられる。

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内容:コンサル転職についてコンサル転職専門の転職エージェントが執筆した本だ。コンサル転職について理解し、転職活動に役立てると思う。

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